軽度自閉症の子を持つ母の日記

3歳で軽度自閉症と診断された息子を育てています。

小学校の生活

うちの息子は普通級で、通級指導を受けながらがんばっています。
いや本当がんばってる!
予想よりずっとずっとがんばってる!
いやーよかった。
コロナ休校もありましたが、1学期を終えての感想などを。

【学業について】
成績表が1学期だけは「できる」と「もう少し」の2段階制でした。
ので、全部「できる」!
2段階制に救われた感じがすごいあるわー。
3段階制になるともう1段階上の「よくできる」が発生するので(たしか)、そうなったらみんなに比べて成績が悪い自分に気づいてしまうのでしょう・・・。
こればっかりは仕方ない。
まだ1年生なので、授業内容が簡単なので、理解はできているんですが。
ちょくちょくケアレスミスするのと、やっぱり処理速度が遅いっていうのが課題です。
みんながプリント2枚やってるときに1枚しか終わらない的な。
今はテストの時間内に解けてるけど、今後難易度が上がると時間内に解き終わらないことが多々ありそう・・・。
時間かければできるってところがより切ない。
今後に向けてどうにか処理速度をあげていきたい。

【生活とか交友関係とか】
保育園と違って先生が細かく面倒見てくれないので、すごく伸びました!
うちの息子は向上心とかやれてうれしいとか褒められたいとかいう気持ちが全然なくて、誰かがやってくれるならシメシメと何もやらなくなる。
保育園時代、みんな箸を使って食べてるのに一人だけスプーン使ってるのを見たときは愕然としたわ・・・。
先生に聞いたところ、スプーンでいい!と主張していると。
箸使えるんで面倒がってるだけです・・・と伝えたものの、みんなは「箸使えるおれかっけー!」ってなってるのに・・・。
と、いう面があるので、クラスの子も自分のことでいっぱいいっぱい、加配の先生もいない、担任の先生もいつもいるわけではない、という環境はとても(スパルタ的に)よかった。
自分で考えてできなくてもやらなくてはいけない、というのは心配なところもあるけど。
考えて行動してほしいというのがちょっと前からテーマの一つになっています。
保育園時代は周りがみんな定型の子だから周りを見て行動すればなんとなくいけるだろってなっていた部分が大きく(発達の専門医に言わせるとそれこそが周りから学ぶということらしいのですが)、思考停止していた。
今も周りがみんな定型なのは変わらないのですが、危機感が出てきたようです。
コロナで午前授業が続いた翌週、昼休みに帰ろうとしたとか聞いた時は嬉しかったです。
みんなが帰る支度してるのを見て支度したわけではなく、自分で帰る時間だと判断している・・・!
間違っていたわけですけどね。

集中力がまだまだないことについては、通級指導の先生が言うには一年生はみんなそれくらいは意識があっちこっち行ってるそうで。
ただ、息子の場合は意識がそれた時のリカバリーが遅いそうです。
他の子は「ちゃんと聞いてるー?」の一声で意識を戻せるが、息子はもっと声かけが必要だとのこと。
先生には申し訳ない。
こちらとしてもいろいろアプローチをしていきます・・・。

交友関係については、休み時間に友達に話しかけたり遊んだりしているそうで。
それなりに仲良くしている男子もちらほらいるそうです。
以前は面倒見るのが大好きなタイプの女子としか遊んでいなかったことを思うとすごい!
自由帳に落書きしあったりしているらしい。
本人に聞くと「一人だった」「友達なんていない」とか言ったりするんですけどね。
「ちょっと鬼ごっことかすれば2年生とも仲良くなれるんだよー」と言ったこともあるので、まあ学童でもそこそこやれてるんでしょう。
一方で、クラスの子にバカにされて真剣に傷ついていたりもする。
定型の子からみたらそりゃ本当にバカだもんな・・・。
そして定型の子たちもまだまだ一年生ですから、忖度なんてしないで普通にバカにするよな・・・。
ぴえん。

【普通級のメリット】
・一人で登下校させてOK
これは本当に大きい!
仕事面に関しては送迎可能なタイムスケジュールでは(今のところ)あるんですが、ものすごく体調悪いときとかあるじゃん。親だって。
そんなときに本当によかったなと思う・・・。
まあなんだかんだでちょくちょく送迎しているんですが。
最近は友達と一緒に行きたいからついてくるなとか言われるようになってきた。

・勉強が遅れない
就学相談前にあっちこっちで相談していたとき、支援級は普通級の7割程度のペースで授業が進むから残りの3割は親がフォローする必要があると言われました。
あ、うちのIQの場合ねこれ。
なんでこれについてはよかったなーと。

・定型の子に揉まれる(まわりから学習する?)
どんな子でも必ずまわりから学ぶから本人よりレベルの高い集団におくべきっていう説があると思うんですが。
うちはこれが今のところはまっているように思う。
会話のシャワーみたいな?周囲の子の会話のおかげか、息子の会話レベルがぐんと上がりました。
クラスの子がやっているから僕もやってみたい、みたいなことも増えてきた。
そうそう、将来の夢が変わったんですよ!
3年くらい京浜東北線の運転手になりたいって言ってたのに、クラスの子と○○になるって約束したんだーみたいな。
しかもコロコロ変わる。
視野と言っていいのか、興味の範囲が広がりました。
※保育園時代も定型の子にまみれていたのは事実なので、普通級のおかげというより、澤口式か治療か、なんかの成果が表れて閉じた感じが減ったおかげかもしれない。

・スパルタ!
上にも書きましたが、定型の子なら普通のことでも、息子にとってはスパルタ的に厳しい環境・・・。
おかげで自分で学校生活を遂行するという意識も出てきて、担任の先生にもずいぶんしっかりしてきたと言われました。
よかったよかった。

【普通級のデメリット】
・とにかく心配
連絡帳にあれこれ先生に書いていただくわけにもいかず、電話でしょっちゅう様子を聞くわけにもいかず。
本人に聞くしかないのです。
本人がつらい思いしてないか、困ったことはないか、いじめられないか・・・。
またクラス運営に支障をきたすような問題行動してないかとかも。
まあ支障をきたしたらさすがに担任の先生から対処を求められると思うから今のところは大丈夫なのかな。
なので、一日にあったことの報告をきちんとできる子の方が普通級に向いているのでは。

・自己肯定感が心配
友達に馬鹿にされたりね・・・。
1学期は学童で成績表の見比べとかもしてたみたいで。
自己肯定感が下がってしまうから支援級に入れた方がいいっていうのもよく聞く話だと思います。
うちは今のところ、「馬鹿にされたらもっと頑張ればいいんじゃない?」とか
「えー息子君頭いいのにね」とか
「ママは息子君大好きだからそれでよくない?」とか言ってます。
療育の先生とも相談したんですが、今のところは1年生になってからむしろやれると自信がついてきてポジティブになってるのでは、という意見でした。
保育園時代はお客さん扱いだったもんね・・・。


これくらいかな。
今のところは普通級で本当によかった、という感じなので、今年の就学相談は見送りました。
授業内容がぐっと難しくなって壁が現れるというのは4年生だっけ、3年生だっけ・・・。
とりあえずそれまでは普通級でいこうと思います。
その前に担任の先生にもう無理って言われるかもしれないけど。
通級指導を受けられているのもとてもありがたいです。
息子本人も通級指導の日は嬉しがって登校してます。

就学した当初は、感覚としては執行猶予に近くて、とりあえず普通級になったけどそれがリカバリーでもないし、なんというか、健常者のルートから外れるのを目の当たりにするのが先延ばしになった感じというか。
あんまりポジティブな意味では普通級判定やったぜとか思ってなかったんです。
今は、普通級は本当に息子のためになっていると思っている。
当時はさんざん迷って、支援級にするか普通級にするか決められず、判定出た後もそりゃ成長したってことだから嬉しいけど心配だし、すぐ担任に匙を投げられるだろうしまた来年就学相談受けて・・・ってくよくよ考えてました。
が、やっぱりプロの判定は正しかったのだなーと実感しています。
余談ですが就学相談、実際に受けた感じで思うんですけど、これあんまり親の意向を反映する余地なくない?
よく普通級にねじ込んでて迷惑とか聞くんですけど、ねじ込むってどうやって・・・?
うちの区だけかもしれないけど、判定に従わないと今後の支援はなくなるのでかなりヤバイ的な話を脅しでもなんでもなく普通にされたんですけど。

しかし執行猶予とかいう書き方もアレだな・・・。
障害の受容の問題について語る気はあんまりないんですが。
受容してたらこんなに治療とかしねーよなー!って気もするし、受容してその上で少しでも本人の未来の選択肢が増えるように治療も療育も頑張ってる気もする。
私はリカバリーを目指してる一方で、リカバリーしなかったパターンの目標を何段階か設定していて、
①将来施設に入った時に職員に虐待されたら私なり支援者なりにヘルプを求められるようにする。 ←これはたぶん達成
②施設じゃなくてグループホームあたりから作業所に通えると嬉しいな。 ←これもたぶんいけそう。
③作業所は給料が安いから企業の障害者雇用にもぐりこめたら幸せ! ←今の目標はこれ。
と、このように考えていられるあたり私は受容できてるんじゃねって思いますが、
それはそれとして、リカバリーするまであきらめないぜ!みたいな気持ちも残っているので受容できてないのかもしれない。
息子がいつか支援級に移るかもしれないように、私の心も移っていく・・・。
あまり固めすぎずにいこうと思います。

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