軽度自閉症の子を持つ母の日記

3歳で軽度自閉症と診断された息子を育てています。

あれから5年、リカバリーではないにしろ

息子に自閉症の診断がおりたのが5年前の11月。
1年に1回の振り返りを今回も書こうと思います。

【やったこと】
・療育1個を教室変えて継続
受給者証が必要な療育は全部切りました。
自費のやつだけ継続中。
割と有名な療育なんですけど、知的障害のない子たちがメインの教室に移りました。
大正解!
コミュニケーションの練習もしてくれるし、やることのレベルも上がったし、普通級でやってくための訓練って感じ。
この教室は月に2回しかなくて、前の教室は週1だったので不安でしたが、特に問題なくやれてます。

・食事療法は緩めつつも継続
GFCF、家の食事は基本オーガニック。
小学校のお弁当もオーガニック。
でも大豆は解禁しました。
あとボーンブロスもちょくちょく抜いてる。面倒…。
それでも腸はなかなか良いのかな?
もうトイレ後のチェックさせてくれなくてわからない…。

・漢方変更!
大柴胡湯去大黄と抑肝散の基本セットをついにやめました。
やめても特に緊張が出てる感じなし!
嬉しい!
で、空いた枠(という言い方も変ですが)に加味逍遥散を。
前も試した時微細運動に効いたぜ!って思ってたようなんですが、やっぱり字がてきめんに上手くなりました。
担任の先生もびっくり。
教室での字を書くスピードも速くなったそうで、なんとノートを取ることなどがクラスでビリではない(こともある)らしい。
先生の促しなしでも暮らせるようになってきているということでこりゃーめでたい!
あと交友関係も広がったらしく、休み時間は友達と過ごしているそうです。
うちの子はGABAがハマるタイプなのか…?
以前GABAサプリを試した時はそうでもなかったんですが、加味逍遙散と合わせると良さそうな予感がする。
でも油断せず、おかしいと思った時には大柴胡湯を飲ませる所存であります。

・バイオメド
今年も渡米できなかったなー。
来年もどうなるかなー。
サプリも薬も減らしたり増やしたり。
Dr.とも話して、まずはこれだろってやつは絶対続ける感じです。
何度も書いてる気がするけど、やっぱり漢方がうちは一番に効いている。
けれどもリカバリーまではバイオメド的なアプローチはやめないぞ!

・藤川徳美先生式の栄養療法
メガビタミンとプロテインはまあそこそこ取り入れ、炭水化物を断つのはやめたので半々くらい?ですかね。
プロテインはほぼ毎日朝晩飲んでくれるようになりました。
ちょくちょく試しては挫折してた理由に嘔吐があって、挫折ついでにバイオメドまで挫折したりしてたんですけど。プロテインというか、ビタミンとかもそうなんだけど、空腹時にそれらが胃にいると気持ち悪くなって吐くらしい。たぶん。
小学校は登校時間の兼ね合いで保育園時代より朝ごはんが早く、でもお弁当の時間は変わってないので、空腹の時間ができて吐く、ということっぽかった。
そんなわけで朝食に腹持ちがいい米を息子比で多めに食べさせるようにしたら吐かなくなったので、上記半々のやり方をすることになったわけです。
周期性嘔吐症を疑ったりもしたんですが、たぶんそうなんですけど病院行くころには元気になってて結局よくわからなくて。周期性嘔吐の場合も細かく炭水化物をとるのが対策として良いので、まあそういう感じです。
鉄とナイアシンアミドは継続。
プロテイン飲めてるので、タンパク質量を厳密に計算するのはやめちゃった。
やっぱりやってる方がぼんやりいい感じはするんです。集中力とか落ち着きとか。
でもさー、たとえばカルニチンの原料になるからって藤川先生の本に書いてあったりするんですが、ならカルニチン飲めばよくない?みたいな。
自閉症児は体内の回路が正常に回ってないから自閉症になってるとして、だったら普通にはカルニチンにはならないんじゃないの?とか思ったり。
本を読んだ素人がただ真似して改善するのは、体内の回路とかは基本的には正常な、つまりは知的障害のないADHDのみの子とか、グレーゾーンとか、そういう軽い子だけなんじやないのかなー。
でも藤川先生に直接お目にかかって治療している方は、回路を疑ってカルニチン直接摂取を勧められたりしてるようなんですね。
なのでうちのようなガチの場合は、藤川先生の病院にきちんと通うしかないのではなかろうかー。
印象としては藤川理論はバイオメドの入門編というか遅れてるバイオメドというか、そんな感じ。
そんなこと言いつつ続けてるんですけどね!
おかげで体つきもがっしりしてきたし。
軽い子には本をおすすめするし、ガチなら直接受診するなり渡米するならしたほうがいいのではって思ってます。
難しいことわかってないですけど。
ただこれだけやってれば全ての発達障害にいいよ!みたいなのは絶対にないと思う。澤口式もだけど。
藤川先生も直接来院してる方には個別の処方をしてるわけで、体も脳もそれぞれ違うんだからさ…。
この手の本は軽い子向けなので、ガチは本読んで夢見てそれだけに縋るよりは、金をかけて個別の対応をしてもらうべき!

・ピアノ教室
変わらず家で練習をしていない!効果はわからなーい。

・プロバイオティクス浣腸
頻度を減らしつつも継続。
もうトイレのチェックが恥ずかしいそうで、ちょっと腸の様子がわからない…。

・通級指導教室
今年も授業を週に1度、1コマ抜けて受けてます。
最近は普通の授業が楽しいから辞めたいとか言い出してる。
まだまだ続けてくれ…。
ビジョントレーニングやってくれたり、あとコグトレとかやってるそうです。
ありがたや。

・体操教室と水泳教室
どっちも週に1度、1時間。
運動系の療育2つを辞めてこっちに切り替えました。家から一人で通える距離にあるので助かる…。
私がテレワークしてる間に1人で出発して、途中から私が見学する感じです。
定型の子たちの習い事にぽんっと入れても困ることなく、迷惑をかけることもなく、淡々とできているのは本当に本当に本当に!助かります。
楽になった…。
療育の送迎と通勤のパズルを組んでいた日々を思うと夢のよう。

・フェルデンクライス
本を読んでアナットバニエルメソッドをやってみたくなり、でも神戸にしかおられないようなので、アナットバニエルの師匠筋のフェルデンクライスを始めてみました。
非常に運が良くて、お願いしている先生はアナットバニエルも知識がおありで、というか直接会ったこともあるそうで。
感想としては、なんか算数とかのレベルが上がった感じがします。
繰り上がり繰り下がりでちょくちょく混乱してたのが混乱ゼロになり。
今は勉強を私がフォローしなきゃ!みたいなのはないなー。

ADHDを気にかけてのあれこれ
年長のとき、うちの息子はADDだと思っていいと療育の先生に言われました。多動はないので。
で、今年の1月にMRIで脳の傾向を見てもらうというところに行ってみたところ、ADHDだよと。
この脳の形はADHDを示していると言われ、いやいや多動はないんでーって話をして、特にアドバイスなどを実行することなく。
その後しばらくしてからですね、発達の病院に行きまして。ADDの相談をしたんです。で、チェック項目をやってみたところ、ADHD傾向だけど診断が降りるほどではなかった。あてはまる項目の数が診断降りるには足りなかったんです。
ここで面白かったのが、注意欠陥と多動とどっちも同数当てはまったところです。
多動はないのでADDだと思ってたんですけど、あるんかい!って。MRI以外と正しかった。
これは私の推測ですけど、自閉症の地蔵系と多動がうまいこと相殺されてたんだなー。おかげで育児楽でした!脱走とかしないし大人しく座ってくれるから助かってます。
まあそんなこんなで、ADHDを気にかけての取り組みをするようになりました。
バイトメド的にも、あと言葉かけとか脳トレとかも。
久しぶりに澤口式の本を引っ張り出してきて、ADHDにはいいとされるレーシングゲームを解禁してみたり。バランスゲームやってみたり。
ADHD向けの処方箋が必要なテレビゲームとやら、シオノギ製薬さんには早く日本に導入してほしいなー。

【やめたこと】
・なんだろう、気を使うこと…?
もうほぼ普通の子と同じように接してます。
いや定型の子育てたことないんだけどさ。
普通級でそれなりに普通にやれてるんだから、私もそれなりに普通に接するよー。
自閉症だからって気をつけること、もともと嫌いであんまやってなかったけどABAっぽい接し方とか、割と好きでやってたサンライズプログラム的な接し方とか…。
集中力の問題での声かけとか促しとかはするし、家庭療育とかの取り組みもそこそこ続けますけど、この子はスペシャルニーズ!っていう意識はやめました。
あとあんまり意識して接すると馬鹿にするな!って言い出すし…。

【できるようになったこと】
・交友関係
いろんな場面で友達というか会話をする相手を作れるようになりました。学校だけでなく習い事とか。
保育園一緒だった女の子メインだった今までから、なんか男の子の友達もできている。
仲間に入りたくて周りをうろちょろ…でも上手くできない…とかではなく、割と普通に会話してる!テンポも噛み合ってる!
いつも誰かと一緒に登下校してる!
毎日楽しそうで母はとても嬉しいです。

・恐怖感?緊張?がかなりなくなった。
みんなの前で声を出して発表!とか普通にやってる。
あと違う話なのかもしれないけど、できないことにもチャレンジするようになった。
前はふざけてごまかそうとしたり、逃げがちだった。
今はクラスの係とか、なんか発表会の時の役割とか、自分じゃできないし…みたいな認識なくやりたいことにチャレンジしてます。
体操教室も水泳も、自分ができないのを自覚して自分からやりたいって言い出したんです。
運動は本当にできないし、やっぱり処理速度が遅いのがネックなのかどんくさいけど、がんばれがんばれ。

・時計を読むとかお金の把握とか…
時計は年長時代全然ダメで、一年生になってからの療育で習ってもダメで、でも小学校の一年生のカリキュラムで習ったらすぐできるようになった。
なんで?
あとはお金の計算というか、120円のものを買うのには100円玉と、10円玉がなかったら50円玉だな、とかがわかるようになってました。いつのまにか。
財布の小銭入れが小さくて、探すのを面倒がって目についた100円玉でいいやーみたいな払い方したりするので、50円玉3枚入ってたりするけど。
それでこの前はついに1人で買い物もできた。
どんどん手が離れていくなぁ…。

・普通級でもビリじゃない
らしい。いろんな場面で。
走るスピードとかテストとかね。
もともと問題行動ないので、クラス運営の邪魔をするようなことはあんまりないみたい。たぶん!

【まだまだできてないこと】
・集中力はまだまだ
マシになってると思うんだけれど…。けれど…。
習い事や療育の様子を見てる感じだと、必要な場面ならたとえ注意が逸れてもすぐ戻せている。ぼーっとしていて指示に従えないとか、そういうのは全然ない。
でも家でね…宿題とかがね…。ほんっとイライラする…。
あと気を抜いてるのか別にどうでもいいと思ってるのか、服の前後ろ反対になりがち。
それでも頻度は減ったけど!!減ったけど!!

・なんかトロい
マシになったけどね。
ワンアクションが他の子×1.3くらいのイメージ。
がんばれがんばれ。

・うるさい
ずっと喋ってる。どうでもいいことを。
これが多弁ってやつか…。
場を読んではいるようで、ダメな場面ではきちんと黙っている。
えーじゃあ家でも少しは黙れよとか思っちゃうんですけど。

・なんかマウント取ってくるようになってしまった…
僕の自転車はスピードメーターとかついてるけどママの小さい頃乗ってた自転車にはついてたー?みたいな!
昭和の時代も給食の前は手洗いしたの?昭和の時代には学校に水道とか通ってたの?とか!
テレビ番組とかで答えが出た後にやっぱりねーとか最高にダサいこと言ってきたり!
うっぜー!
友達にはそういうこと言うなって伝えてるけど、通じてるのか…?
直接会話して嫌われたら学習するのかな。
こういうとこらから会話を学んでくんろっていうのが普通級のメリットですが、嫌われないか心配。

全体として、去年も書きましたがとてもよく伸びてくれました。
特に加味逍遙散にしてからは担任の先生にもとても褒められて、将来楽しみですね、と言ってもらいました。泣く。
全然リカバリーはしてないですけど、なんかほんとに大丈夫なことが増えて。将来にわたっても割と大丈夫なんじゃないかなーって思うようになりました。
別にね、当たり前ですけど私や夫のようにそれなりの大学行って欲しいとかはないんです。
それはもうかなり以前に諦めた。
正社員で就職して安定して、っていうのも微妙だと思う。
手帳もらえないままっぽいので、そうなると特例子会社での就職も無理だろうから。
結婚とか孫とかは遺伝が恐ろしいのでぜひやめていただきたいんですが、その前の誰かとお付き合いして恋愛楽しんで人生それなりに楽しく生きて欲しいってのも、悲しいけれど諦めてる。
でも私が安心して死ねること、っていう究極の目標ラインは行けそうな気がしてます。
バイトでかつかつでも、最悪生活保護でも、悪い人に騙されて云々の心配はあんまりしなくていいっていうか。
私が死ぬ前に死んで欲しい、という障害児育ててる親の割と共通の悲しい願いはしなくてよくなりました。ありがたい。
今後は自閉症よりはADHD傾向を頑張っていけばいいかなー。
自閉症の傾向が落ち着いたらADHDが出てくるってのは聞いていたことなので、覚悟はそれなりにあるぞ!がんばるさ。


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